コロナ禍における矯正治療について

現在世界中で新型コロナウィルスの感染が拡大中です。戸惑う毎日ですが少し慣れてきた感じもある今日この頃です。

クリニックでもマスクやフェイスガードの着用などで感染に気を付けながら、できるだけ通常の診療を取り戻すべく様々な工夫がされています。

矯正治療においても口腔内の清掃等で発生する唾液を含む空気(エアロゾル)による感染を避けるべくエアロゾルの発生が予想される器具、機械の使用をできるだけ避けるような工夫がなされています。

当院においても口腔外バキュームというエアロゾルを吸い取る機器を導入しクリーニング時に稼働させながら行っています。

1.口腔内の環境改善について

以前、大阪府知事がうがい薬のイソジン(ポビドンヨード)が新型コロナウィルスが唾液を介して人にうつすリスクを抑制する効果があると発表し話題になりました。

ポビドンヨード液のガラガラうがいがインフルエンザウィルスの不活性化に効果があることは以前から研究で明らかになっており、このことからもポビドンヨードが新型コロナウィルス不活性化に効果があることが予想されます。(現段階ではあくまでも予想です・・・)

口臭予防に効果があるリステリン液もまたポビドンヨード液と同等の効果が得られるといわれています。(参考:東京歯科大学名誉教授 奥田克爾「新型コロナウィルスのパンデミックからオーラルヘルスを考える」2020/04/12)

当院でも治療前に患者様にリステリンでのガラガラうがいを協力いただいております。(注意!これらのうがい薬が新型コロナウィルスの治療や予防に効果があるわけではなくウィルスの不活性化に効果があるため唾液を介して人への感染抑制に一定の効果があるとのことです。)

2. 歯科疾患とウィルス感染

歯科疾患の大部分の原因は細菌によるものですが(ウィルスと細菌は別物)、ウィルス感染に強い身体を作るためには免疫力アップさせることが何より大事なことです。十分な栄養や睡眠をとることは言うまでもありませんが、口腔内の環境を清潔に保つことも予防につながります。

インフルエンザの罹患率の研究では

歯科感染症(虫歯や歯周病)があるヒト > 歯科感染症がないヒト

約2倍の差があるといわれています。

これには普段からのブラッシングによる物理的な細菌数の減少が効果的です。

矯正治療中は特に注意が必要です!

口腔内細菌の増加により細菌が産生するタンパク質分解酵素などの働きにより上気道粘膜が侵襲されウィルスが吸着され易くなります。

最近はだんだん気温も下がり、寒い季節の到来も間近です。

空気が乾燥してくる季節になるとウィルス感染症が流行してきます。

マスク+手洗い+うがいと口腔内ケアを忘れずに!

「親知らずは抜かなきゃダメ?」抜歯体験記2

※今回は抜歯中の写真がありますのでグロ苦手な方は今戻ってください。

いよいよ抜歯編です!

抜歯後は数日腫れが予想される為、食べたい物を食べておこうと色々想像して意気込んでいたのですがその日が近づく程恐怖と緊張で結局何も喉を通らなくなり当日に。

眠ることもできないまま病院に行きました(本当にビビりなんですダメなんです)

問診票を書いてレントゲンを撮り、思いつく限りの神様と病院のスタッフ様、そして担当してくださる御担当医先生様に祈ったらいよいよ本番…。

えーっと…写真すごいことになってますけど、痛くなかったです(笑)

何も痛い事は起こりませんでした…

ちなみに10分で終わりました…

これなら反対側もう一本今抜いちゃう?なんて思ったくらいに。

抜く前はこれでもかってくらい一生懸命悩んで

色んな最悪なパターンを想像して怯えてましたが

そんな必要は全くなかったです…。

バキっとかメキって聞こえるよって経験者から脅されていたんですが

私の歯は海に落ちてるアサリ踏んだくらいの音でした…。

抜歯部分を縫ったら処方された痛み止めと薬を飲んで、ほっぺたに冷えピタ貼って、(腫れ防止にやったんですが全く意味ありませんでした!)帰宅。

念の為ゼリーとお粥は用意しました。

施術後は麻酔が効いてる為しばらく上手く口が動かせません。

しかし前日から何も食べられなかった私。気付いたらお粥食べてました、1時間しか経ってなかったので確かに上手く食べられなかったです。笑

食べた事を後悔したのは歯磨きの時ですね、ギリギリまで責めてその部分は触るの怖くて諦めました。

腫れは抜歯後2日目から5日くらい続いてピークは3.4日目でした。

皆さんの想像通りに腫れます。まるでじゃがいものような顔になります。

スケジュールは絶対確認した方がいいです。私は10日目で元に戻りました。

ご飯は意外と食べれちゃいます。

そもそもゼリー食べ続ける方が難しかったです。(飽きます)

雑炊とかうどんの食べやすいものから始まって、普通のごはんに切り替えたときは抜歯してない方でゆっくり食べていけば特に痛い思いもせず快適に過ごせると思います。

私は10日後に抜糸しました。

歯を抜くとき全く苦労しなかったせいか抜歯後の縫った部分がずっと痛かったので

この日が本当に待ち遠しかったです。キリキリした痛みから解放されました・・・。

口の中の糸がなくなると歯磨きもしやすくなりますし、いつも通りの生活になります。

(気になったとしてもわざわざほじくり返したりしないこと!)

ここまできたらもう抜いたことすら忘れます。

親知らず抜くの?余裕っしょ!と人に話せるほどに成長してるはずです。

オススメはこの時期に次の抜歯予約しちゃうこと☆

じゃないと恐怖心ぶり返します。(現在の私)

スーパービビリの体験談はどうでしたか?怖くなくなりましたか?

みなさんの背中を押せたらと思ってます^^

ありがとうございました。

矯正中の虫歯、歯肉炎、口臭

〜お口のトラブルの原因と予防〜


あれ、歯茎から血が出る… 矯正装置を着けてから口臭が気になる…
歯が黒くなった。
矯正中は不安を抱える患者さんは沢山います。
今回はお口の中で起こり得るトラブルの原因と予防•対処をお伝えします。


1 トラブルって何があるの? 原因は?

1-1 虫歯
まず、虫歯になる原因は磨き残し『プラーク』です。プラークには何万匹という細菌がいます。そのうちの何種類が虫歯を引き起こし、歯に穴を開けていきます。
   


1-2 着色(ステイン)
歯が黒い!虫歯かもしれない!と心配になる方も多いですが、矯正中はお口の中に飲料水などが停滞しやすくなる為、お茶やコーヒーなど色の濃いものを好む方にはブラケット周りにステインがつくことがあります。
虫歯とステインの見分け方は


虫歯の場合は一点や部分的にグレーや白っぽくなっていますが、
着色の場合は広範囲に歯面に茶色っぽく色が付いています。


≪着色≫

≪虫歯≫ 


1-3 口臭、出血、歯茎が腫れる(歯肉炎)
1-1で記載したものと同様に口臭、歯茎からの出血、腫れの原因はプラークです。
装置が着いたことによって歯ブラシが当たりにくくなりプラークが残りやすくなります。
出血、腫れという状況は歯肉炎の状態と考えられます。
その歯肉炎の状態を放置すると歯周病へと進行してしまいます。
歯周病になってしまうと、歯を支えている骨も吸収してしまい治療が難しくなります。


更に矯正治療後は、骨が下がってしまったことによって、ブラックトライアングルが大きくなることがあります。

ブラックトライアングル


1-4 知覚過敏
冷たいもの、歯ブラシの毛が当たるなどの一時に刺激で痛みが出ることがあります。
歯の移動により、今まで歯茎に覆われていた歯の根っこが露出することで外部からの刺激に敏感になります。

2 予防•対処どうすればいい?

いくつかの原因に挙げたプラークをしっかり落とすことが予防になります。
•歯磨き方
オススメは三方向磨きです

•歯間ブラシ ワンタフト
歯間ブラシとはL字に曲がった先端に短めの毛が植毛されたものです。
ワンタフトは毛束が一つのもので、毛先が細いテーパー毛より、フラットタイプのもがオススメです。
ワイヤー下や奥歯の届き難い場所、フック周り、まだ凸凹が残っており、歯ブラシの毛が届き難い場所に最適です。

2-2フロス
歯間ブラシ ワンタフトに比べて操作がし難いですが、歯と歯の間の汚れをしっかりと落としてくれます。

2-3 着色

当院でお勧めしているはこちらの歯磨き粉です。

コンクールクリーニングジェル

歯の表面に優しく着色を除去し、週1~2回の使用で着色を優しく除去してくれるステイン除去歯磨剤です。

3 まとめ

矯正中は様々な問題が発生してきます。

歯並びが改善されることもとても大切なことですが、お口の中が健康に維持できるように自分自身でもしっかりケアを行うようにしていきましょう!!!

矯正治療における抜歯・非抜歯について

「矯正治療を行う際に抜歯をするかもしれない」こんな話を聞いたことのある方も多いと思います。

欧米人に比べ日本人は顎と歯の大きさの不調和のため叢生(ガタガタした歯並び)が多いといわれています。

今は情報が手に入りやすいため、なんとなく聞いたことがある人も多いでしょう。ただ実際に矯正治療の相談に行った際、初めて聞くとびっくりされる方もいらっしゃるでしょう。親御様にとっても関心事であり、できれば自分の子どもの抜歯は避けたいと思う方も多いです。インターネットなどでも“歯を抜かずにできる矯正治療”と強調されたクリニックのHPをみかけることがあります。

矯正治療を行う際に抜歯するかしないかには基準があり、治療を行う際にはレントゲン撮影や型取りなどの検査を行い、そのデータを基に治療方針を決めていきます。

統計的に日本人の場合約7割くらいは抜歯して治療を行います。

もちろん、非抜歯で治るケースもあります。逆に抜歯が必要なケースを無理に非抜歯で治療を行うと歯根や歯槽骨、歯肉にダメージを与えるだけでなく、治療前より前歯が前突し口唇の閉鎖が困難になる場合があります、また治療終了後に後戻りを起こしやすく長期的に安定しない場合もあります。

抜歯により将来、身体に不調を起こしたりすることはありません。

いずれの場合でも治療前に納得のいくまで、矯正歯科医から説明を受けてから判断されることをお勧めします。

「親知らずは抜かなきゃダメ?」抜歯体験記

「親知らず」

矯正歯科でもよく出てくるワードです。

親知らずが正常に生えている人は圧倒的に少なく、4本全ての親知らずが正常に生えている人は100人中わずか2~3人程と言われています。

今回は親知らずを抜いたほうがいいケースと私自身の体験記を書いていきたいと思います。

(私は過去に歯医者さんのキュイーンって音にビビッて問診表だけ書いて帰ったことがあります。そんな怖がり代表の体験記です。)

ケース1 親知らずが横向きに生えていたり、一部が歯肉から露出しているような場合

歯磨きがしにくい上に食べた物のカスがポケット上の歯肉の間に入り込みやすく、気がつかないうちに虫歯になってしまう…なんてことに。

虫歯治療を行ったとしても、磨きにくい場所であることから再発する可能性が高くなってしまいます。

また、疲れやストレスで身体の免疫が落ちている時に突然親知らずが腫れて痛むことがあります。

これは智歯歯周炎といい、床に転がる程の痛みではないですが歯痒いような…?から始まりジンジン、ジリジリと地味な痛みが付きまといます。

進行して炎症が広がると周囲の粘膜が赤く腫れ上がり膿が出てくるようになり口が開きにくくなることがあります。

ケース2 歯並びが悪くなる可能性がある場合

通常の永久歯は12歳前後で生え揃いますが、親知らずは17歳から25歳ぐらい、全ての歯が生え揃った後に生えてきます。顎が小さい方は親知らずが正常に生えてくるスペースが無く、倒れて埋まっている状態で前にある歯を押し出すように生えてしまうことが。

徐々に前の歯が動いていき、デコボコに歯列がずれ、せっかく矯正して綺麗にしても後から歯並びが悪くなることがあります。

私の親知らずはどちらも当てはまり、一部歯肉から顔を出している状態でした。職場に来れば歯のエキスパートに囲まれている為、虫歯になることはありませんでしたが智歯歯周炎の症状は時々出ていました。

季節が変わるタイミングの急な気温の変化で免疫力が落ちてしまうのか、親知らずと一緒に喉まで腫れて痛かったです。それでも2.3日でいつのまにか治ってることが多かったので抜歯が怖かった私はズルズルと、痛いけど抜くよりマシ!と過ごしていました。

そんな私の固い決心が粉々に砕けていくようなもっと困ることがある時から起きるようになります。

それは…「親知らずが顔を出しているスポットにご飯を食べる度に吸い込まれるように物が詰まる」こと。

これ、痛みよりも一大事です、深く深く入り込んで取れないんです。そのうち、変な味までしてきて臭いが…。

人に気づかれたらって想像した瞬間、もう抜くしかないなって決断してました。

今まで智歯歯周炎の痛みに気づかない振りをして、どうやったら親知らずを抜かずに生きていけるのか、しか考えてなかった人間とは思えないスピードで紹介状を書いてもらってました。

ちなみに私のような親知らずは水平埋伏智歯といって一般歯科ではなく口腔外科で抜歯することになります。

さあ、いよいよ恐怖の抜歯!

その前に色々準備もしましたので次回にまとめたいと思います。

読んでくださってありがとうございました。

ワイヤー矯正とマウスピース矯正ってなにが違うの?

 

審美意識が高まっている現代。その中でも歯科矯正は身近になってきています。

矯正の種類にもいろいろありますが、その違いについてご存知ですか?

以前から主流のワイヤー矯正…最近では「目立たない矯正」としてマウスピース矯正が話題となっています。今回はそれぞれの矯正方法の違いとメリット・デメリットについて述べたいと思います。

  1. マウスピース矯正とワイヤー矯正の概要

 1 – 1ワイヤー矯正

 ワイヤー矯正とは歯に「ブラケット」というセラミックや金属の装置を取り付け、そこにワイヤーを通して少しずつ歯を動かしていく最もスタンダードな矯正方法です。

ワイヤー矯正は最もよく行われている治療方法なので十分な実績があります。

細かな微調整が得意で、きれいな仕上がりになります。

 1‐2マウスピース矯正

マウスピース矯正とは、透明なマウスピースを使用する矯正方法で、約1週間から2週間ごとに新しいマウスピースに交換しながら一日20時間以上装着し、歯を徐々に移動させる矯正方法です。

状況により歯と歯の間を削る必要性があることや、圧下を苦手としています。

マウスピースを装着することで歯を動かしていく矯正になるので、患者様の協力が不可欠になります。

※圧下とは歯の移動方向の一つで歯の根っこ方向への移動を示します。

2. 2つの違い

   2‐1治療の流れ

 ワイヤー矯正:検査⇒診断⇒ワイヤー装着・調整⇒保定

 マウスピース矯正:検査⇒診断⇒スキャン・型取り⇒マウスピース装着・交換⇒保定

  ※「保定」とは、矯正で動かした歯の後戻りを防ぐために行わなければならないもので、リテーナーという装置をつけて頂くことになります。

2‐2期間

  ★ワイヤー矯正:平均的には2~3年程度

  ★マウスピース矯正:約半年~2年

    ※ワイヤー矯正、マウスピース矯正ともに個人差はあります。

後戻り予防のリテーナー装着期間は含んでいません。

2‐3費用(当院の場合)

  ★ワイヤー矯正:約80万~90万

  ★マウスピース矯正:約90~100万

 その他、診査・診断料が約3万かかります。

2‐4痛み

 ★ワイヤー矯正:歯が動く痛みに加えて、頬や唇にワイヤーやブラケットが当たり口内炎ができることがあります。

 ★マウスピース矯正:新しいマウスピースに換えた直後に、歯が圧迫され、動かそうとする歯の周りが少し締め付けられるような痛みを感じます。

※歯の動きで感じる痛みに関しては2.3日で落ち着いてきます。

 2‐5見た目

  ★ワイヤー矯正:基本的にはブラケットを付けなければならないので見た目があまり良くない。しかし、プラスチックやセラミックなどで作られたブラッケット(クリアーブラケットやセラミックブラケット)を使用する方法もあります。ワイヤー自体もホワイトワイヤーやプラチナワイヤーなど、従来に比べ格段に改善されてきています。          

  ★マウスピース矯正:便宜上、歯の表面にアタッチメントという突起を付けますが、ブラケットもワイヤーも装着しない為、矯正方法の中でも目立たない矯正です。

2‐6取り外し

 ★ワイヤー矯正:歯にブラケット装置を接着して固定するので自分では取り外しできません。

 ★マウスピース矯正:取り外しできます。

2‐7食事

★ワイヤー矯正:繊維物がワイヤーに引っかかることがあります。また、粘着力の強いもの(ガム、キャラメル、お餅…etc)や硬いもの(おせんべい、ピーナッツ…etc)はブラケットが外れてしまうことがある為、食べるときに注意が必要です。

★マウスピース矯正:マウスピースを装着したまま、飲食はしないでください。ついついマウスピースを装着した状態で糖分が含まれているジュース類を飲んでしまうと虫歯リスクが上がります。

2‐8歯磨き

 ★ワイヤー矯正:ブラケット装置が装着してある為、歯磨きが少し難しくなります。

歯ブラシだけでなく、矯正専用の歯ブラシや歯間ブラシなどの補助器具も用いてしっかり磨けなければ、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

★マウスピース矯正:マウスピースを容易に取り外しが出来る為、普段通り歯磨きをする事が出来ます。マウスピースは、清掃や洗浄剤を用いて清潔を維持する必要があります。

3.無料相談のご案内

当院では、ワイヤー矯正、マウスピース矯正ともに行っております。

もし矯正に興味ある方、矯正を始めたいとお考えの方は、いつでもお気軽にご相談ください。

4.まとめ

一言で矯正と言ってもワイヤー矯正とマウスピース矯正があり、矯正期間中はそれぞれメリット・デメリットがあります。また個人の歯の状態によっても選択肢は変わってきます。平均的には2~3年という治療期間が必要にはなりますが、生涯を通して考えたときに機能性、審美性ともに矯正を行うことで得られるメリットははるかに大きいです。

歯並びが悪いのは「遺伝?」「後天的要因?」

歯並びが悪いのは「遺伝?」「後天的原因?」と心配される方がいます・・・お子さんと一緒に来院される親御さん「この子の歯並びが悪いのは私のせいなんです・・・」と申し訳なさそうに言われる方がいます。

1 <遺伝><後天的原因>とは・・・

「遺伝」とは元来ある形質が親から子へ、子から孫へ細胞核内の染色体にあるDNAによって伝えられる性質、形態のことをいい

「後天的原因」とは環境、成長や経験を通じて獲得した形態、形状が変化すること。

例えば顎の骨の大きさや形、一本一本の歯の大きさなどはご両親の遺伝的な情報に関係します。

ただ、歯の並び方自体は親と同じになるとは限らず、永久歯の萌え変わりのタイミングや虫歯による早期脱落などによっても永久歯の不正咬合が起きる場合があります。これは後天的原因と言えます。そのため後天的な原因は歯ブラシの習慣を身につけ、本来の乳歯が萌え変わる時期まで虫歯にしないようにすることで予防することができます。

また指しゃぶりや舌の癖がかみ合わせや歯並びに大きな影響を与える場合があります。これも後天的な原因と言えます。4〜5歳を過ぎても続く指しゃぶりや上下の前歯の間に舌を突き出す癖は”開口”や”出っ歯”の原因になり得ます。こうした”癖”が認められる場合、癖を直す方法や時期など歯科医師に相談し適切なアドバイスを受けるようにしましょう。

2 矯正治療の開始時期は?

この質問もよく聞かれる質問であり、矯正の先生によっても多少考え方が異なることがあります。

早期治療(Ⅰ期治療)が必要な場合・・・上下前歯と第一大臼歯が萌える頃(6〜8歳)に永久歯の萌えるスペース不足している場合や上下前歯が正常な被蓋*と逆になっている場合は早期治療が必要になる場合があります。

早期治療に用いる装置(拡大床)

*正しい上下の関係は、下の歯列に対して覆いかぶさるように上の歯列噛み合う状態(下の歯列が内側、上の歯列が外側)この関係が前歯や奥歯で逆になっている箇所があった場合、成長期に放っておくと下顎の骨の成長が進み上顎とのバランスが悪くなったり、歪んで成長する場合があるので注意が必要です。

歯列のガタガタや出っ歯などはⅠ期治療だけで改善するのは困難でブラケット+ワイヤーを使用するⅡ期治療が必要になります。